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不法滞在発覚の場合

法務省の発表によると、平成30年1月1日現在の不法滞在者数は,66,498人で、前年よりも1.9%増加しています。日本に滞在する外国人増加に比例し、今後不法滞在者も増加する可能性があります。

不法滞在が発覚した際には、どのような処置がとられるかを理解しておくことで
そのようなリスクを未然に防ぐように動いていくことが重要です。

不法滞在者とは

不法滞在者とは、日本の法令に違反し、滞在を続ける者です。

外国人が日本に合法的に滞在するためには、何かしらの在留資格を有している必要があり
永住権以外の在留資格には在留期限が設けられています。

在留するためには有効な在留資格を有し、かつ在留期間内での在留であることが求められます。
在留資格は申請を行ったとしても必ず許可されるものではなく、法務大臣の広範な裁量により、許可・不許可の判断が行われます。

また申請料が発生することや必要書類を用意する手間や時間がかかることから、適切に在留資格の申請を行わない外国人が増えているようです。
中には、日本の在留資格は審査が厳しいため、不許可となることを恐れてあえて申請を行わないというケース、また在留資格を取得することや在留期間を更新すること自体を知らなかったというケースも存在します。しかし入管法上では「知らなかった」では済まされないため正確な情報を収集して、適切な対応を行うことが必要です。

不法滞在者は退去強制の行政手続きが行われる

退去強制とは、その名の通り強制的に日本から退去させる処分です。
一般的には、「強制送還」や「国外退去処分」とも言われています。

日本に滞在できる外国人は、大前提として「日本国にとって有益な人物」である必要があります。
そのため、日本の法令を遵守できない外国人は、退去強制の対象となります。

退去強制手続の流れ

退去強制手続きの大まかな流れは
収容→審査→口頭審理→(異議の申出)→退去強制令書の発付→退去強制令書の執行です。

退去強制手続は、上記の通り収容が行われる可能性があるため、心理的なストレスも大きなものとなります。

収容する必要がないと判断された場合には自宅等で取り調べを行うことになりますが、入国警備官が収容を必要とし、出国命令対象者に該当すると判断を下した場合には収容される恐れがあります。

収容の期間は、最長でも30日とあまり長期にわたるものではありませんが、やむを得ない場合には60日まで収容を延長される場合もあります。

このような強制退去された者は今後、一定期間日本に入国することができなくなる可能性がありますので、不法滞在となってしまったことに気付いた時点で適切に行動することが求められます。

退去強制手続きが行われない場合

前述の通り、原則として不法滞在者には退去強制の手続きがとられることになります。
しかし、状況によっては、退去強制手続が行われない場合もあります。

それは、法務大臣から「在留特別許可」を受けた場合です。
在留特別許可とは、日本での生活や家族等を考慮し、日本に滞在することが相当であるという人物に許可されますが、あくまで法務大臣の裁量にて許可されるものですので、日本に滞在すべき特別な事情がない場合には許可されることは難しいでしょう。

出国命令制度を利用する

不法滞在は、時間が経過すればするほど問題が深刻化し、取り返しのつかない状況に陥る可能性があります。そのため、不法滞在となってしまったと気づいた時点で迅速に然るべき行動をとる必要があります。

在留資格では、永住権以外は在留期間が設けられています。
忙しさのあまりうっかり在留期間更新を怠ってしまう場合もあるかもしれませんが、厳密には在留期間を経過すれば不法滞在となります。在留期間を超過して怖くなってしまい手続きを全く行わない方もいますが、上記のように悪質性がなく数日程度の経過であれば、事情を説明し更新が許可される可能性があります。

また長期的に不法滞在をしている方は、出国命令制度を利用することもできます。
出国命令制度は、自ら出頭し、日本を出国することを希望する手続きです。
出国命令制度を利用すれば、退去強制手続きのように収容されることもなく比較的簡易な手続きで日本を出国することができます。

退去強制で日本から出国した場合には、その後日本に最低5年間は入国することができませんが
出国命令制度を利用し日本を出国した場合は、1年後には日本に入国することができます。

まとめ

日本では、不法滞在者が増加傾向にあり、出国命令制度等を設けて対応しています。
しかし、現状としては、知識不足や悪質性から不法滞在者が後を絶ちません。
在留資格の許可・不許可は、前述の通り法務大臣の広範な裁量に委ねられていますが
個々のケースを考慮し法令に沿って審査を行っています。

不法滞在でお悩みの場合には、行政書士や弁護士等の専門家にご相談いただき
様々な角度から日本に滞在するための方法を一緒に検討していきましょう。

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